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外城橋撤去工事

施工場所:群馬県安中市

現場代理人(主任技術者):吉田 誠(一級土木・監理技術・PC基幹)

小板橋 春助(二級土木・PC基幹)

安中市内の秋間川に架かる外城橋の撤去工事です

この工事は新設橋梁工事のすぐ隣での工事とありまして,まず解体,及びクレーンヤード確保の検討をしなければなりませんでした

秋間川河川内を土嚢で仮仕切りヤード造成を行い解体・クレーンヤードを確保しました

橋体の解体施工方法としてブロックごとにカッター切断しクレーンで撤去していく方法です

主桁は二本のT桁によるコンクリート橋です。まずは張出部から撤去していきます。張出部分を撤去していますので主桁が剝き出しに見えています。右にオレンジの架設桁が見えますが,こちらは新設工事で使用したガーダーです。撤去と新設の同時施工なので大型のクレーンや重機,架設機材等の配置箇所にも十分な検討が必要でした

主桁の撤去をおこないます。高欄部分から始まり張出部,床版,横桁と順次撤去し主桁の撤去を行って一径間撤去完了です

60tクレーンで吊上げ撤去しました。いつの時もそうですが重量物を扱う際は特に慎重な作業と危険予知を行わなければなりません。事前調査を行いますが,古く劣化が進んでいる構造物は予期せぬ座屈(限度を超えると急激に変形が増大する現象)もありえるからです

解体ヤードまで旋回し荷を下ろし,こちらで重機による破砕・運搬をおこないます

二本目の主桁撤去します。この桁を撤去して1径間の撤去が完了します。桁下には吊り足場を設け墜落防止兼汚水の流出防止を考慮しております

主桁撤去後は橋台撤去に入ります

橋台撤去も桁と同様にブロックごとの切断撤去になります

橋台周りは掘削を行い橋台全体を剥き出しに撤去作業を行います。掘削面の崩壊防護にシート養生で対応しています

残りはフーチング(上部の荷重を地盤に分散させる基礎部)の撤去です

今までと同様,切断・吊り出し撤去です。

吊り出したブロックはキャリアダンプで運搬し写真左奥の解体ヤードで破砕を行います

このようにして橋台部分の撤去は安全と環境を考慮して無事完了いたしました

二径間目からはクレーンの作業能力の増大を見越して切断数を減らし撤去部材を大型化しました。それにより作業工程が大幅に短縮されました

クレーンの能力には限りがありますが,その制約の中でより安全な方法と工程の短縮(危険な作業に掛ける時間を減らす)を実現できました

こちらの橋台を撤去して全ての撤去は完了となります

このように至ってシンプルと言いますか,施工方法は切断・撤去の繰り返しです

しかし,安全に作業を進めるにあたってはsimple is best,more simple(あらゆる問題を事前に洗い出し,極力簡潔な工法で)を目標といたしました

様々な機械,重量物を操るのは人間であります

その道のプロたちが集まり,安全を第一に様々な問題を一つ一つ乗り越えて完了まで辿り着きました

そしてこの工事にあたり交通の不便を強いられた近隣住民の皆様の協力もありました

ご迷惑をおかけしておりましたが,この工事に皆様が関心を持って協力して頂いたおかげでとてもスムーズに進めることができました

心より感謝申し上げます。ありがとうございました!

 

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