施工場所:群馬県南牧村
こちらの工事は下仁田上野線(県道45号)に架かる夕日当橋の上部工事です。
群馬県南牧村は高齢化率日本一の自治体であり自然豊かでとても静かな村です。
高齢者が多い地域だけあってお年寄りの方々数多く見受けられますが,皆さんとても元気で活気のある方が非常に多い印象を受けました。
自然に囲まれていますと時間の流れも穏やかに感じますね。
では工事の説明に移ります。
こちらは橋台上部から撮影しました。中央部は谷です。
上部写真中央の法面ブロックを利用し支保工を組立てる計画です。
谷底に工事用道路を整備しクレーン配置できるスペースを確保しました
階段状に支保工を組立てますので墜落防止設備を確実に設置し,施工手順の確認と教育は常に行うよう徹底しました
このようにして下段から上段に向かって支保工を組み立てていきます。上部構造物の荷重を支えるための計画,支保工耐荷重計算等入念に行い設計図通りの支保工を組立てていきます。組立てに落ちはないか確認をし,あった場合は対策を練ることも重要な作業です。PDCA(plan→do→check→action)はとても大切ですね
ほぼ支保工が組立てられ型枠作業が並行して行われます。黄色い部分が型枠材です
上部写真では左にカーブしています。上からの写真なので分かりづらいですが縦断勾配もあります。橋台同士の高低差がありますので結構な坂となります。
雨や霜が降りれば型枠上は大きな滑り台のような状況となりますので,悪天候時は作業内容を変更する等の対策を取ります
型枠組立て→鉄筋組立・PC組立と順序良く組立てを行います。こちらの橋はPC箱桁橋です。曲げやねじりに強いのが特徴としてあり,支間長が長い場合や曲線橋に適しています
箱桁内部は空洞となるので軽い橋桁(上部構造物の軽量化)を作ることができます
コンクリート打設は2台のポンプ車を配置し配管を通し打設をしました。箱桁の下床版と主桁部分の打設です。
コンクリート打設は生ものを扱うのと同じで時間との勝負です。もちろん気候によって硬化時間は左右されますが,しっかりとした準備と各所点検を行うことが重要です
打設後は上床版鉄筋組立に入ります
床版鉄筋と並行して横締め床版PC組立を行い,床版コンクリート打設と流れていきます
床版コンクリート打設後に各緊張作業(主桁緊張・床版緊張)を行い,所定のプレストレスを与えます。
緊張力の導入・定着・グラウト注入などはPC特有であり高度な技術が必要となります
橋体にプレストレスを導入後は支保工の解体と地覆施工,橋台部分の施工に移ります
地覆型枠組立,橋台パラペット型枠組立状況
地覆コンクリート打設完了です
支保工解体も並行して行います
橋台の鉄筋型枠組立状況
支保工解体状況
日を追うごとに解体が進み出来上がったばかりの橋体が見えてきました。地覆施工中なので腕木足場材は最後に解体になります
橋台もコンクリート打設し型枠解体行いました。
橋台施工完了
下部工業者によって橋台埋戻し完了
高欄取付完了し残すは腕木足場解体です
腕木足場解体完了
完成です!
橋名の通り山に囲まれた場所なので昼過ぎから夕方しか日が当たりません。上記の写真でも日の当たっている写真は少なかったと思います。
秋口に差し掛かるとご覧の通り山は綺麗に色づき始めます
人工的な構造物と自然とのマッチングも美しいですね。
こちらの道路が完成したことにより上野村へのアクセスがとても容易になりました。
工事に係わって頂きました関係者の皆様,地域住民の皆様に心より感謝申し上げます。
ご視聴ありがとうございました。
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