橋づくりへの情熱と技術力で高品質な現場施工を

富田第一跨道橋上部工事

施工場所:群馬県前橋市

現場代理人・主任技術者:吉田 誠(1級土木,監理技術者,PC基幹)

 

R17上武国道(全線開通していますが一部対面通行区間有)の4車線化に伴い,こちらの工事が発注されました。

上武国道は熊谷市 – 前橋市間を最短距離で結んでおり、本庄市や、藤岡市、高崎市を通らずに群馬県太田市伊勢崎市等を経由し,現在は渋川市を終点としています。

こちらの前橋市今井町付近では通全線開通に伴う通行車両の増大と対面通行と言う弊害が重なり,渋滞が頻発しております。

このボトルネック区間の解消のための4車線化工事,と言う事ですね。

弊社ではこの上武国道の拡幅工事(橋梁区間)を尾島・境高架橋をはじめに複数施工させていただきました。この経験を活かしつつより安全に,より正確な施工を行えますよう目標を定めました。

この現場はポストテンション単純T桁を現場製作し架設する方法を選定しています。上記写真は架設機(オレンジ色の梁が架設機となり,架設機下を主桁が走る下路式タイプ)となります。現場下は県道があります。こちらの通行にも配慮しなくてはなりません。

 

主桁製作ヤードです。ご覧の通りヤード脇は上武国道です。道路近接作業ですので飛散物養生の架設ネット(写真左下から伸びている青い部分)を設置しています。この地域は冬になりますと赤城おろしと言う群馬特有の強風が吹き荒れる地域ですので,飛散物が国道側へ飛び散ることを防がなくてはなりません。

主桁をこのヤードで製作します。。

縦に長いヤード特性を考慮し桁2本分の製作ベースを配置しています。

架設桁(ガーダー)がセットされて不要な手延べ機は撤去しています。日中は通勤車両や学生などの歩行者がこちらの道路を利用します。かなり交通の多い生活道路ですので,道路上作業は夜間に行います。

近隣の方々のご理解をいただき夜間は通行止めにして上部作業を行いました。

 

ここから主桁製作から架設までの流れを説明いたします。

製作ヤードは2ベース(縦方向に長いヤード特性を利用)配置し型枠・鉄筋・PCの流れで施工を行います。この2ベースあることにより技術者が流れるように作業を行うことができます。

上記写真は出来上がった主桁を架設機へ送り出すための準備を行っています。ヤード内でPC門構(黄色い三脚のような鋼材)を主桁両端部に設置し,このPC門構上部には油圧ジャッキを設置し主桁をジャッキアップ(吊上げ)します。横方向に主桁を移動させたいので桁の両端にレールを設置し,その上をテフロン版に載せた主桁を横方向に移動させます。

上記写真の右手に緑と白のツートンカラーの機材が見て取れます。これは主桁を架設機まで送出すための自走台車です。

製作ヤードでは主に主桁を製作する職人さんと,この様に出来上がった桁を運搬し架設を行う職人さんが連携を取りながら作業を進めます。

決して広いとは言えないヤードの中で工夫と経験をフルに活かしました。

 

主桁を架設機まで送り出す準備が整いました。いざ出発!であります。

ヤード内にはこのような軌条(鉄道のレールと瓜二つですね)を敷き,この軌条上を主桁を積んだ台車が走行します。

重さ約60tの桁が架設機を目指し前進します。この光景はなかなか見れません,迫力あります。

 

ここからは夜間作業になります。主桁架設です。

架設方法は架設桁下路式での架設ですので、主桁は架設桁の下を移動します。夜間での架設作業ですので照度を確保することと,昼間の明るいうちに各所点検を行います。

主桁架設はリスクの大きい作業ですので道路を通行止めとし夜間作業,主桁の横移動と据付作業はそこまでのリスクを要しませんので日中作業で行います。

架設桁上部の吊り装置と主桁を固定しています。この下路式工法は現在はあまり見られない工法です。他の架設工法も検討しましたが,こちらの現場状況ではこの工法が適していました。

橋体の斜角が45度(非常にきつく極めて稀な角度です)ありますので桁端部の形状は45度に振られた形をしています。

主桁を降下し据え付ける際も,45度という角度がありますので僅かな位置ずれで桁と橋台が競って(接触)しまいます。慎重に降下を重ねて仮置きをします。

 

架設後の横移動と据付は日中作業です。

橋台上に横取り装置を組立てます。

主桁は下の写真のオレンジ色の鋼材(ノーズ)を使います。このノーズと主桁を油圧ジャッキで緊張固定しノーズ後方をジャッキアップします。ジャッキアップによりノーズと一体化固定された桁が浮き上がるという構造です。架設桁は横移動できる構造でないため,今回はこのような施工方法で主桁を横移動させました。

浮かせた桁を横移動し所定の位置に据付ます。この時も上手く対岸との連携を取らないと桁と橋台が接触(45度の斜角が影響)します。移動速度をお互いに管理しながら進行します。

このように主桁を製作し架設・横取りを繰り返し施工します。架設工が終わりましたら橋体横組工,橋面工へと移ります。

 

こちらの工事も全ての作業が無事終了しました。

近隣の皆様には心配とご迷惑をおかけしたと思います。国道を通過するドライバーの方々の中には隣接工事は嫌な思いをされる方もいらっしゃったかもしれません。

ご協力ありがとうございました。この場を借りまして感謝申し上げます。

 

技術面においてとても難しい工事だったと思います。工事関係者の皆様,ご協力ありがとうございました。

令和4年8月現在も上武国道の工事は続いています。他工事においても安全に納められます様願っております。

ご視聴ありがとうございました。

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