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新御座入橋上部工工事

施工場所:群馬県片品村

現場代理人・主任技術者:小板橋 春助(2級土木・PC基幹)

 

群馬県片品村の御座入橋新規架設工事をレポートいたします。

片品村は群馬県の北東に位置し,関東地方唯一の特別豪雪地帯であります。スキーが盛んな地ですので冬になりますと多くの観光客で賑わいます。

施工は夏の暑気での施工となります。美しい片品川の清流を汚すことはできません。

 

この新御座入橋は旧橋(現在は撤去・解体されました)の脇に位置し,3径間の橋長約120m,ポストテンションバルブT桁を架設して行います。

橋脚上にオレンジ色の架設機(ダブルエレクションガーダー)が見て取れます。

写真右手後方よりこの架設機を組立て,前方に送り出す形で設置します。ヤードに架設機全体を納められるスペースはありませんので,部材を連結しては送出しを繰り返します。

送出す際は重量バランスが変化しますので,施工計画時に重心位置を把握し,施工時はその重心位置を基に送り出しを行います。

この計画を怠りますと送り出すことは勿論,架設機の傾き,最悪の場合落下事故となります。よって慎重な作業計画と手順の確認が大切ですね。

架設機をセットしましたら主桁の架設が始まります。

主桁は分割(セグメント)しての搬入となります。下記写真は他現場のものですが,このように1本の桁を5分割にすることで運搬が可能となります。

主桁1本40m,重量100tを超えますので日本の道路は走れませんね

 

セグメント化された主桁を接合・連結し,ポストテンション方式ですのでここでプレストレッシングを行います。

所定の引張力を加えた主桁は架設機を用いて架設されます。

1径間の主桁架設4本完了し,吊り足場を組立てます。橋梁工事ならではの特殊な足場です。

 

1径間終わりましたら次の径間の架設を行うために架設桁を前進させます。

下の写真で見て取れると思いますが,架設完了した1径間目の桁上にサンドル材(ガーダー受け架台)を組立て,ガーダーを前進させるためのローラーを設置します。

後方の写真です。サンドル材(積み重ねられた赤い山留材)の上部に水色のローラーが仕込まれます。前方後方共にこのローラーでガーダーを前進させます。

 

前方の写真です。こちらは架設機がトラス状の形状をしています。これは手延べ機と言いまして前方橋脚に届きましたら天秤作用による架設機の転倒防止の役割をします。

主桁架設時の荷重は受けませんので軽量化された梁となっています。写真は手延べ機が前方の橋脚手前まで送り出され,縦方向の脚を橋脚に建ててます。

架設機を移動させましたら引き続き主桁の架設へと入っていきます。

 

御座入橋では現場状況を把握し,この様な大型架設機を用いた架設工法を選定しました。

架設機を使用することにより河川内を改良することなく(片品川の環境保全),安全に工事を進めることができました。

 

工事は夏場に行われましたが、とても清々しい気候の中での工事でした。空気が澄んでますし川は綺麗です。

このような美しい環境を汚すことはできません。環境に配慮しながら確かな品質を確保する,この目標を達成することができました。

 

ご視聴ありがとうございました。

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